ユニオンショップ協定ってなに?

【Q&A】

私の職場には労働組合があります。入社すると自動的に組合員になり、組合費は給料から天引きされています。しかしこの組合、相談してもまともに対応してくれません。バカらしいので脱退しようとしたところ、「組合は勝手に辞められない。会社と『ユニオンショップ協定』を結んでるから。」と聞きました。こんなことってありですか?
残念ながら、条件付きで「あり」なのです。納得いかないこともあるものですね。
会社との関係で労働組合のショップ制の「厳しさ」順に、クローズドショップ(組合員しか雇わない) > ユニオンショップ > オープンショップ(加入・非加入自由)となります。本来の労働組合は、働く者の権利と生活を守るための組織です。ユニオンショップ協定も、本来は会社側が組合活動に干渉ことを防ぐためのものなのですが、現実には会社に都合の悪いことを言わせないための御用組合と化しているところが大半となっています。
ユニオンショップ協定は会社と特定の労働組合が協定を結び、「入社したら組合員になり、組合員でなくなった場合会社はその従業員を解雇する」と決めたものです。組合を除名されたり、自ら組合を辞めた場合がそれに当たります。もっとも、ユニオンショップ協定を結んでいる組合を離脱する前に、他の組合に加入したり加入していた(つまり二重加入)場合、その効力は及ばないとされています。その理屈は、ユニオンショップ協定といえども、「(他の)労働組合の団結権を侵せない」というものです。私たち北合同のような個人加盟の労働組合に加盟すれば、ユニオンショップから脱退し、会社と交渉を行うことができます。