説明できないけど撤回もできない…?松田精機と団体交渉

3月27日に松田精機と二回目の団体交渉を行いました。

当組合からの要求はこちらの7点

当組合は今回の交渉にあたり、木村雄一社長の出席を強く要求しましたが、松田精機からの出席者は相変わらず川島、重田、藤井の3名。

交渉の冒頭、会社側からこちらの要求書に対する回答書が示されました。
それがこちら↓

会社側の説明

1については後述。

<2.「手洗い時間」と称してカットしてきた未払い残業代を全従業員に支払うこと。>について
17時から17時15分までは休憩としていて、17時15分を起点としてタイムカード通りに支払っている、なんなら19時終了であれば15分おまけで支払っているとのこと。
これについては組合の方では真偽の確認ができないので、従業員の皆さんはぜひタイムカードと給与明細書を突き合わせて計算してみてください。

<3.これまで実施されていなかった産業医の巡視を行うこと。>について
問題だと思っていたができていなかった。ちょうど改めようと思っていたところだった。4月から実施できるように調整中とのこと。
おそらく意図的に「やっていなかった」が正解なのでしょうが、ともあれ改善が約束されました。従業員の皆さんは本当に実施されたかのチェックをお願いします。

<4.これまで実施されていなかった入社時の健康診断を行うこと。>について
上に同じく。

<5.労使協定が締結されていない箕面事業所における、食事代や制服代天引きの根拠を説明すること。>について
うっかりしていた。こちらのミスです。手続き中の不備であって故意に放置してたのではないとのこと。
しかし当組合が要求書をFAXしたその日のうちに協定が結ばれているのは不自然です。本当に民主的な方法で従業員代表が選出されたのかが疑われます。もし会社側が名指しで従業員代表を指名しているようなことがあれば、当組合までご一報ください。

<6.3月20日に強制的に休業させた全従業員に対し、一日の平均賃金を支払うこと。>について
全員に有給か、有給がない場合は一日の平均賃金の6割を支払っているとのこと。
本当でしょうか?会社都合の休業にも関わらず「私用での欠勤」扱いにされるようなことは万が一にでもあってはなりません。
もし欠勤扱いにされた方がいましたら、ご連絡ください。

<7.一般の従業員が立ち入り禁止とされている総務部内に置かれている就業規則を、全従業員が自由に閲覧できる場所に移すこと。>について
各事業所でばらつきがあったが、食堂に設置することで統一したとのこと。
しかし、賃金規定などの附則はどうなっているのか訊ねると、「それはまだ総務内にあります。言ってくれたら見せます」との説明が。
いやいや、一緒に食堂に置いておかないとダメじゃないですかと指摘すると、「誰でも見れるところに置いておくのはちょっと問題が…」と急に歯切れの悪くなる松田精機経営陣。
おそらく賃金や退職金を規定に反して恣意的に上げたり下げたりしているので、それを従業員に知られるのを恐れているのでしょう。
これについては重田監査役から「一度持ち帰って、また連絡する」との回答がありました。

要求2~7については、上記のとおり十分ではなかったり、疑わしい部分は残っていますが、少なくとも改善が見られました。
また、松田精機からはこのような「やるべきなのにできていない」ことに対応するために「改善チーム」を作るとの報告がありました。
「改善チーム」は従業員と管理職に弁護士or社労士を加えて結成するとのこと。
具体的にどのようなものになるのかは分かりませんが、このような具体的な動きが会社側から出てくること自体は、良いことだと評価しています。

ただ、問題は今回の不当解雇の件です…

説明できないけど撤回もできない???

<1.解雇無効を認め、Kさんを出勤させること。>について
会社側の主張は「解雇通知書に記載した通り」とのこと。
だからその解雇通知書、何一つまともに説明できませんでしたよね?
「何か解雇を根拠付ける新しい証拠でも持ってきたんですか?」と問いかけると、今回もまたダンマリ…。
「根拠がないならとにかく今回の解雇は撤回して、Kさんに管理職としての資質があるかどうかについてはまた改めて話しましょうよ」と提案しても、これまたダンマリ…。
「皆さんが説明できないなら説明できる人を呼んでください。社長なら説明できるんでしょ?」と訊ねても、ひたすらダンマリ…。
いや、何か言えや!クビって言いだしたのはお前らやろ!

要は根拠なんてそもそもないから用意できないし、一度決めたクビという決定を変更する権限もないというです。
こんなことでいきなり収入を絶たれるKさんの立場とは…。

あまりにもダンマリが続くので、木村社長の出席を条件に再び団体交渉を行うということで決着。

速やかに解決させるも、泥沼の紛争を続けるも、すべては木村社長の一存にかかっています。
ボールは常に松田精機の側にあります。
どうか正しい判断をしてください。